没ネタ。



ここでは本編をプレイしながらやっていたんだけど結局作品としては昇華しなかったものを紹介。
没村紹介+ラ・イルス(うるふへっど)の「忍者への道」(クリックするとそちらへジャンプ)です。



ヴェナル村
(大好きなダンジョンのヴェオ・ル水門と、コナル・クルハ湿原を足して生まれた名前です。)
ヴェオ・ル水門とコナル・クルハ湿原の、ちょうど中間の距離にある辺境の村。
立地条件は悪く、人もそこまで多くは住んでいないが、その分住む人はどれも列強ぞろい。
かじ屋・裁縫屋・錬金術師・商人があり、何とか生計は成り立っているものの、
大地は栄養価をほとんど含んでいないので、作物は育たず、
畑を耕す人がいないので、食べ物は他の村からに頼っている。
特産物はない。クリスタルの近くに生えたお茶の木はあるものの、保存がきかないので、
村の中だけのものとなってしまっている。



ハイド=スカイ
リルティ 男 てつかめん かじ屋 16歳 100cm

ヴェナル村の正式なキャラバン。
普段は大体ショコラナと行動を共にする。
冷徹だけど、1つのことに集中すると周りが見えなくなる。だからバーサーカーになる。
(そしていつの間にかケージの有効範囲から出て「ぴこーんぴこーん♪」と音が聞こえる。)
攻撃の際はほとんどが接近戦。
シングル(=ショコラナがいないとき)とマジックパイルでしか魔法を使わないが魔法剣は使う。
常に強い相手と戦いたがっている。
好きなものはまんまるコーン。シンプルに煮るのが好きらしい。焼くのも好き。
嫌いなものはすずなりチェリー。実がいっぱいあるけど酸っぱいから嫌。
かじ屋はキャラバンの旅が終わったら跡を継ぐつもり。旅の中でかじ屋としての目を養う。
たまに素材を家に送って質がいいか見てもらう。ダメな場合は何度でも送ってみる。根性はあり。
ジョブとしては『たまねぎ剣士』(ナイトオブタマネギ)を目指している。そのため魔法や防御は手薄になる。
名前の由来は『ハイド』がFFシリーズの竜騎士の名前である『ハイウィンド』からとったもので、
それに合わせて『スカイ(大空・天空)』という名がつけてある。


備考・コメント:キルアの性格等は自分が作りましたが、このキャラは身長や年から性格まで全部弟が決めました。
         ショコラナが問題児であるだけに、かなりの苦労人です。そのせいか熱血&暴力的ツッコミ多し。



ショコラナ
ユーク 女 りぼんはーと 錬金術師 18歳 180cm

ヴェナル村の正式なキャラバン。
18歳になって初めてハイド達と旅に出ることになる。
得意の魔法を活かして攻撃するユークの女性。殴るのは嫌い。
錬金術師なのに錬金術に興味はなく(=継ぐ気なし)、旅にもあまり緊張感がない。
どこかはっちゃけた感じで、妙なテンションをしている。男の子大好き少女。
自分より年上(〜40歳まで)の村にいる人以外の男性なら、種族が違かろうと何だろうと誰だってストライク。
男性のチェックには余念がなく、いつも小さな紙に情報を書いており、
「素敵!」と「メモっておかなくっちゃなりませんわ!」が口癖。
(それ故ハイドに“ヤンキーショコラナ”と言われる。関係あるのかは微妙。)
自分の好きなもの、「面白い」と思うことには盲目的かつ積極的だが、
嫌いなものや「面白くない」と思うことには一切目を向けない。
お嬢様言葉なのもそれで、ただ単に「面白そうだから」で、特に深い意味は無い。
可愛いものは大好き。なのでアクセサリはオシャレ系のものしか使わない。

名前の由来はもちろんお菓子の『ショコラ』。


備考・コメント:もう心からはっちゃけたキャラをユークで作りたかったのです。
         この人のノリについていける人はすごいですね。誰も彼も振り回す人ですので・・・。





ラ・イルスの「忍者への道」 

・・よぉ、俺の名前はラ・イルス。シオンが世話になってるな。
何か空が、ある人に影響されて、「よぉっし!忍者系ジョブキャラ作るぞー!!」とか言い始めて、
セルキーの俺が犠牲になったわけだ。
しかし空も少し考えたらしくてな、「普通の忍者じゃ皆さんと同じになってしまう・・。はっ、じゃあ幻術系忍者ってどうだ!?
 踊り子の踊る忍者にしよう!!」
・・・ということで、俺は何かそうされる羽目になった。・・ということでこれから、この日記で、
俺が無理矢理踊り子にならされるまでを書くらしい。
興味のある人は読んでくれ。
ついでに言っておく。
このプレイ日記は、小説とは少し違うそうだ。
だから、小説では俺とティーが旅に出るんだが、
今俺は弱いからシオンと一緒にいるんだ。
そこらへん、困惑するかもしれないけど、ガマンしてくれ。悪いな。

まっさらキャラには地獄のリバーベル街道レベル3.
・・っっチクショウ!!
この俺がゴブリンごときから逃げなきゃならんとは!
空がずーーっとシオンだけでやってたから、シオンはすげぇ強い。ゴブリンの攻撃なんてものともしないんだが、
俺は初期装備でAF1個も持ってねぇからたとえゴブリンの攻撃でも一気に2個ハートが減るんだ。
だから俺はケージ抱えて逃げっぱなし。
時々シオンがケージ外に出ることがあったんだが、シオンはなかなか死なないんだ。
・・やっぱり1人でやってきただけあるな。俺なんて邪魔なだけなのに、文句ひとつこぼさねぇ。
魔法も慣れねぇから、合体魔法は少し手間かかったな。何か見慣れないモンスターも多かったし・・。
何度か死にかけたが、それでも無事ボス戦についた。でけぇ蟹だったなぁ・・。
シオンはひたすら攻撃してて、俺はやっぱりずっと見てた。戦えなかったしな。情けないけど。
そしてそのうち何か蟹が唱えたと思ったら・・サ、サンダガかよ!?
蟹のクセに・・!何とかよけたけど、あれは脅威だ。
サンダガのときはシオンのことを気にしてられなくて、ただ逃げてた。すまない、シオン・・。
俺、もう少し強くならないとな。

ボス戦のあとは、シオンが「これ欲しかったんです〜v」って嬉しそうに素材を取ってたな。
俺はどうしようかと思ってたら、シオンが「騎士剣って言うことで、
セイブザクイーンもっておいたらどうですか?レアですよ。」とか言いやがった。
踊り子に騎士剣なんているのか?って思ったんだが、空が「剣の舞・・ってことで!」とかいってとりやがった。
結構重い。それに剣の舞は普通ダガーでやるんだろ。
・・まぁ、防御が上がったから、今日はこれでよしとするか。

熱すぎる情熱
キランダ火山、話には聞いていたが、ここまでとは・・。
とにかく暑い!というかもうすでに熱い!
暑くなければ火山でないことは確かだが、シオンはこんな場所でもしずくを集めていたんだな・・。
敵はなかなか強敵が多い。
ブレイザビートルやオーガは、防御も結構高くて、クイーンヒールでもすぐには倒せなかった。
クイーンヒールじゃなかったら、どうなっていたんだか・・。
シオンがわざわざ、貴重な素材やギルをくれたおかげだな。
でもやっぱりまだ俺は傍観。シオンは俺の目の前でばったばったと敵を倒してた。
ボス戦はてつきょじん。
剣の具合が気に入らなかったらしいが、
普通達人って言うのは武器の強さにはこだわらないものだ。
リルティ達が『もっとよい武器をつくろう』って思いながらの情熱だったから、
そうなっちまったのかな。
今回俺は、水つぼを溶岩の中に入れて、
ちょっとはシオンの手助けができた。
・・でもやっぱりほとんどはシオンがやったんだがな。
アーティファクトは、体力が少ないから、スターペンダントにした。
攻撃系を手に入れるのは、かなり後になりそうだ。

鍵を取る仕組みが残酷なヴェオ・ル水門

今回はヴェオ・ル水門。シオンも大好きな場所らしくてな、よく来るそうだ。
俺は今日も今日とて傍観だ。・・・本当にごめんな、シオン。
シオンは「気にしないで」って言ってて、俺も最初はそこまでじゃなかったんだけど・・。
鍵を取る場面でさすがに自分が残酷に思えてさ・・。
鍵を取るとき、スイッチを押す人と、鍵を取る人が必要でな。
鍵が出るところとスイッチがあるところが離れてると、どっちかが瘴気のダメージを受けるようなんだ。
そこでシオンが遠慮して、俺がダメージ受けないようにしてたんだけど・・。
すっごい顔色悪くなっちゃってさ・・・・。「平気ですよこのくらい」って言ってたけど・・。
全然平気そうじゃなかったぜ・・。そのあと少し休憩してな、先に向かったんだ。
そこでもう少しってところで、グリフォンに狭いところで追い詰められてな。
俺もシオンも体力なくてすげーヤバくて、どうしようとか思ったんだけど、
シオンが「うわああこんなところで死んでたまるもんですかーー!!」ってすごい剣幕で叫んでさ。
すんごい早く俺と自分にケアルかけて、敵が迫ってきても、最小限の動きで、ギリギリで倒してたよ・・。
すごいな、あれ・・。あの剣幕だと、キルアがシオンのこと“狂犬”って言ってたのもうなずけるな。
本当にすごい顔してた。村のためってこともあるんだろうけど・・なんか他のこともある感じだったな。
何だろ?やっぱりあの姫のことか?
そのときに比べれば、ゴーレム戦は楽そうだった。
俺がいるケージの範囲の狭い中で戦ってるのに、すっごく倒すの早くってさ。褒めたら照れてたけど。
で、その後手に入れたアーティファクトは『チキンナイフ』。
空が『あかいくつ』がよかった・・とかいってたけど・・。
オイ、俺、ぜってーそれ履かないからな・・。


ほぼ強盗気分のジャック・モキートの館
・・セルキーとリルティって相性悪いんかな?
いや、今回だけは『ヴェナル村』のリルティ、ハイドと組んだんだけど・・。
俺のボーナスが「たたかうでてきをたおさない」なのもあれだったんだろうけど、
すっげぇ戦いづらかったんだ。何でだろな。思わずシオンが恋しくなったりもしたよ。

で、今回は巷でも有名なジャック・モキートの館に入ったんだ。
魔物でも上下関係があるって思うと、何か俺達に近いものを感じるな。
(魔物なんかと一緒にするな、って言う人もいるだろうけどさ;;)
こんな小さなトンベリコックがあの大きなジャックの飯を作るなんてな・・大変だな。
シチューか何かだったと思うんだけど、何か妙にどろどろしてたぞ。
シオンに料理習えばいいのにな。でもま、それがジャックの好みかもしれないな。
人によっては「可愛くて倒すの嫌ー!!」って言う人もいるらしいんだけど、うちの(画面外にいる)空は違うぞ。
「かかってくる敵は手加減なしで皆倒ーす!」
みたいな。慈悲のかけらもねぇよ。
「たたかう」ができない代わりにバンバン魔法放たせられてさ。
俺、魔法そこまで得意じゃないのに。しかも強盗みたいなことさせられて。
まぁ、使えそうなのたくさんあったし、ちょっとした面白そうなのも見つけたんだけど。
とりあえず「他のキャラバンを襲わないようちょっと大人しくさせる」ってことで割り切ったけどさ。

ボスはもちろん館の主だ。奥さんもいたな。奥さんのディジー・マギーはラミアの中でも美人らしいぞ。
確かに綺麗だったな。ちょっとお嬢様みたいな性格だけど。ハイドと協力も何もなかったな。2人とも勝手に戦ってさ。
チームワークってのが見事に欠けてたよ。それでも勝てたんだけどさ。

アーティファクトは空が「取らないでか〜!」って言った『あかいくつ』だ。
「これで踊り子気分に少しなれたぞ」とか言ってたけど・・。履くのは嫌だが、魔法が上がるのはありがたい。
これで少し、戦闘でも役に立てるようになってるといいんだがな。

絶体絶命だったゴブリンの壁Lv3
今までで一番最悪だったぜこれ・・!
ダンジョンとしての難易度は低いのに、
何ちゃってマルチを空がやってるから、ゴーストがうようよ出てきて最悪だったぜ!

詠唱してるうちにボコボコ殴られるし、俺、何回も昇天したよ・・。
ゴーストが2匹とかになると倒すの大変で、魔法詠唱してると俺が倒れるんだよ・・。
ごめん、シオン・・。お前、1回ものすごい時間かけて実体化させずに倒してたよな・・。
敵って強い奴はわかるらしくて、弱い方にばっかり攻撃するんだよ・・。
だから俺が集中攻撃食らってさ。反撃も回復も間に合わないんだよ。そのうちさぁ・・。

「イルスにばかり手を出すとは・・・。・・・申し訳ありませんが、全力で殲滅させます」
キレたのかわかんないけどシオンがめちゃくちゃかっこよかった、そんな展開に。
ボス戦もスピアがうるさくてな・・。空がシオンで戦ってると俺が野放しなんだよ。
だからバイオ食らったり槍食らったりしてさ・・。それでもシオンは俺のこといちいち回復するんだよ。
相変わらずクラヴァットの性で・・ほっといてくれたほうが俺もシオンも楽だったかもな。
で、何とか倒した後はアーティファクト。忍者に必須な「くろずきん」だってさ。防御上がったよ。
・・俺の踊り子って言うのは、「忍者よりちょっと防御が高くて魔法が低い」らしいんだよ。
あ、これはあくまでも空が考えてるからな。本当は違うぞ。
その後休憩して、俺らこう誓ったよ・・。

「も、もう何ちゃってマルチゴブリンの壁はやめような・・!」
「そ、そうですね・・!」

空の奴もかなり辛かったらしいからな。
あーあ。それにしても俺、カッコわりぃ・・。

何でこうなったのかティエルとマール峠(うるふへっど×ろんぐSSS)

ゴブリンの壁を攻略した後、シオンが「一度村に帰ってみませんか?」って言うから、そうすることにした。
しずくはあと1/3だけだが、ティパ半島までせっかくきたから、休みもかねて、だ。
帰ってみるとやっぱりほっとする。
「おかえりー!!」って言いながら、いつものごとくシオンを抱きしめて迎えるリオもいた。
皆もお帰りって言ってくれたが、また旅立つようなんだよな。実際にまだしずくは、クリスタルを清めるには足りないし。
「・・お帰り、なさい。」
皆が退き始めた頃に、後ろで俺のファーを握りながら誰かがそう言った。
「・・ああ。」 
「・・ケガとかしなかった?病気は?」
「いや、平気だ。シオンがしっかりしてたからな。」
俺の右手を両手で包みこんでる。俺は手袋をしてるけど、じんわりと体温が伝わった。

そうしてるうちに、いつの間にかシオンがこっちに来てた。
「すみません、イルス。ちょっとお使いに行ってくれませんか?」
「・・何だ?」
「マール峠のミネが欲しいんです。できればたくさん。おいし〜い料理を作りたいんです。ミネじゃないとできない料理があって・・。」
何だかよくわからない理由でこじつけてるように思えるが、そこは追求しなかった。
「わかった。俺も紙とペンが欲しかったから・・。行って来る。」
帰ってすぐに出発するのは何だか微妙な気持ちだが、シオンは疲れてるからしょうがない。
俺がそう思ってパパオに乗り込もうとすると、
「あっ、ちょっと待って。ティルも連れて行きなよ〜。」
「は?」
「えっ?!」
リオが思いついたようにティーをパパオの荷台に押していた。リオの発言に一番驚いていたのは指名された本人だった。
「何でっ・・。」
「いいじゃない。せっかくイルが来たのにさ。ねぇイル、ティルはね、イルのことが心配でしょうがなかったんだよ?
 やっと帰ってきてほっとしたのに、マール峠とはいえまた外に出すなんて嫌じゃない?だから。」
リオは楽しむような顔だった。ティーは真っ赤になってるけど反論してない。
・・というか、俺の心配よりシオンの心配したほうがいいと思うんだが。
「イルは嫌かな?」
「別にいいけど・・。」
リオが俺に視線を向けてくる。1人で行ってもいいが、それは退屈だ。話し相手ができていいかもしれない。
「ティルは?」
「特に嫌とは・・言わないけど・・。」
「じゃあ行ってらっしゃーい♪」
ティーも微妙な返事だ。でもそれでリオは満足したらしい。・・というかあいつ、シオンと2人きりになるために俺達を追い出したのか?

出発してからそこまでかからずついたマール峠でミネをたくさん買っといた。
たくさんの樽を一度には持てないから、丈夫な布の袋に入れてもらった。
「・・帰ってきてくれて、よかった。」
早くに用事を終えて帰る道で、ティーがそういった。
「自分の知らないところで、大切な人が死ぬのはもう嫌だったから・・よかった、帰ってきてくれて。」
亡くなった父親と俺を重ねてるのか?
「・・またすぐ、出るんだよね。」
「・・ああ。」
しずくが集まってないのをみたんだろうな。そういってきた。早足で、ティーは俺の少し前を歩いていた。
「・・ちゃんと帰ってきてね・・。」
ぼそりと、そういった声が聞こえた。帰ってこれるという保障はひとつもない。けれど。
「・・わかったよ。」
そういうと、ティーは微笑んでこっちを見てくれた


セレパティオンでの壮絶なる誤解
セレパティオン洞窟、予想はしていたがかなり寒いな・・・、セルキーの俺にはちょっと辛いぜ・・。
セルキーってのは大体先祖が砂漠にいることが多かったから、暑さには強いんだけどな・・。

モンスターはエレキクラゲにコカトリスやリザードマン。そこまで強くはないんだ。群れられると怖いだけで。
だから俺も少しは倒せた。少しだけどな。まぁエレキクラゲは俺、雷耐性のもの何も持ってないから、シオンに任せたけど。

そして奥に入っていろんな意味で驚いたのがギガースだ・・。
ギガースって言うのは元々好色な魔物だ。つまり女性にとっての天敵だ。
・・まぁ、それだからこそ「ダンジョンで一番ロマンチックな場所」とも言われるんだけど。
あ?理由?そんなの自分で考えてくれ。女性がギガースに襲われてるとき、男性が側にいたら・・って考えてみろ。
そんな話もあるけど、生憎俺はシオンとだから両方男。襲われる心配なんてない・・って思ってたのに!!
何で俺にばっかり突っかかって来るんだ。弱い奴は狙われるけど、そうじゃない。
何か・・こう・・憂いというか愛をこめたような目でこっちを見・・うあぁ言いたくねぇ!!
あいつら、女性と男性を見分ける目もねぇのかよ・・。
・・ッ何を血迷ったのかそのうち俺をつまみあげて、服はがそうとしたんだよ!!
シオンは俺がつまみ上げられてるから魔法もできやしない。下手に攻撃すると俺に当たるかもしれないしな。
散々迷ってた挙句「後はお・・お若い2人でごゆっくり・・僕先に行ってますから」・・こうだったんだぜ・・?
ギガースはギガースで脱がしてからやっと俺が男だってこと気づくしさ・・。
俺そんなに女顔?ここには絶対ティーやリオを連れて来ないようにしないとな・・。

・・まぁギガースの強烈な印象せいで、ボスのことはあんまり頭に残ってない。
接近しないと向こうは攻撃ができないし、避けるのも簡単だった。
何だかでっかい山みたいな図体のせいか体力はかなりあったけど、シオンはそれでもものともしてないからな・・。
そしてAFは一発で「まもりのゆびわ」が出たんだ。
シオンはもう既に持ってるから、俺がもらった。
「とりあえずアクセサリー系は必須だよね
とか空が言ってたが、ただ欲しかっただけだろうな。まぁいいけどさ。
シオンは「だいちのよろい」ってレシピを取ってたな。
何でも最強の鎧ができて、ずっと前から欲しかったらしいんだが、・・錬金術師の俺には、ちょっと複雑だな。
錬金術も磨いていかないとなぁ・・。

キルアと共にキランダ火山
水かけ祭りが終わってからも、俺はシオンと旅して、
順調にアースペンダント、さすけのかたな、エルフのマンと、しゅりけんを手に入れた。
だが今回はシオンはどうも用事があるらしく、旅が出来なくて、
かといって1人というわけにも・・というわけで、シオンが1人のセルキーを連れてきた。
キルアという名らしい。名前はセルキーらしくないが、正真正銘のセルキーだそうだ。
俺は全くもって知らない人間だが、シオンとは仲がいいらしい。
俺も相手がセルキーなら安心だ・・と思ったんだ。シオンを見送り、俺達も出発しようとした。が。

「なぁなぁ、ラ・イルスだっけ?アーティファクトいくつ持ってる?」
「アーティファクト・・?えーと、10個だな。」
「ホント?じゃあ俺のほうが先輩だな!なら俺のことはキルアじゃなくて先輩って呼んでくれよ!


・・・・は?

そういえばシオンからこいつは大地の操作キャラって言ってたな・・。
だから今日何ちゃってじゃないんだが・・「先輩」って・・。


「・・お前いくつだよ。」
「俺?えーっと・・兄より3歳年下だから・・、」


こいつ俺より4歳も年下かよ!
確かにキャラバンとしてはこいつのほうが経験あるんだよな。
しかしさすがに年上とは思わなかったとはいえ、4歳も年下となると・・。


「言ってみ?「先輩」って!」
・・待て、こいつの目の色・・、間違いない。「キャッツアイ」の色だ。
「猫となら呼んでやる。行くぞ猫!」
「ね・・猫!?何だよオイ!あッ、待てってば!」


俺にだって一応くだらないプライドはある。4歳も下なんて俺にとっちゃこいつは子供だ。
文句を言うキルアをほっといて、俺は先に進むことにした。

「俺が先にはいるっ!」
しばらくして、瘴気ストリームの前に来た。
俺が持ったクリスタルケージを奪って、キルアが走って前に出る。何だあいつは。
まぁいいやと俺はついていこうとしたんだが。
「いってぇ!!」
何かがはじける音がして、キルアが転んだ。わきにクリスタルケージが転がる。
「どうした?」
「弾かれた〜・・何で?これ究極属性じゃないの?」
背中をさすりながらキルアが起き上がる。
何故弾かれたんだ?キルアの言う通り、ケージはシオンが究極属性に・・。そこで俺は思い出した。


「・・・そうだ、空の野郎が『コナル・クルハ用に!』って土属性にしたままだったんだ・・。」
「えぇ?!それじゃ越えられないじゃん!あのバカーーッ!!」
しまった。何で気がつかなかったんだ・・。
「・・仕方がない。属性変えに砂漠に行くか。ついでにしずくもそこに・・」
「砂漠!?いやっそこ俺いや〜〜〜!!」
ため息をつきながら立ち上がると、キルアが首を横に振りながらそう叫んだ。
どうやらこいつ、砂漠のステージは嫌いらしい。しょうがねー奴だな・・。ホントに。
けど俺も自信はないから、とりあえず属性だけ変えに行くことにした。


そして来たのはいいんだが。
「いたいいっっ!!目が痛いいいっ!!」
ウザイ。

属性だけ変えようと俺とキルアは走るんだが、こいつ本当にうるさい。
風邪で砂が舞い上がって、俺らに容赦なく吹き付ける。下手すると地面から蠍は出るし、確かに危険だ。
「早く出ようって〜〜!」
「あーうっさい!待ってろ!」
でもこいつ本当にうるさい。空がスポットの場所を覚えていたからよかったものの・・やれやれ。
でかい声で叫びあいながら、何とかスポットにたどり着いて、属性を変えた。
「いって!」
しかしその帰り道、キルアが声を上げた。腕の一部分の色が毒々しくなってる。蠍の毒だ。
しかし急いでここまできたもんだから、ケアルもクリアもない。
「仕方ない・・走れ!」
「え゛っ・・や゛ーーーーっっ!」
「あーもう!行くぞ!」
ここじゃ何も出来ない。そう考えた俺は苦しがるキルアを無理矢理引っ張って走らせた。
幸い出口は近い。だが案の定キルアは嫌がったから、いらいらして俺はキルアを担ぎ上げた。
シオンだったら文句はいわねぇのに・・ったく。


「無茶しないでくれよもう!俺村に入ったのにまだ毒のままじゃんー!?(※実話です)
「うるさいな・・じゃあ次に行くところを決めさせてやる。どこだ?」
「えー・・じゃあ火山!」
そこはしっかり答えるんだな。とりあえず俺達は、キルアのリクエストどおり火山に行くことにした。
トリスタンの船に乗って、火山に来ると、もうキルアの機嫌は直ったみたいだ。
クィーンヒールをぶんぶん回して、軽い足取りで俺の先を行く。単純な奴。


しかし実力は確かだった。
「俺の忍法食らいやがれっ!火遁ッッ!『火壁の術』!!
どこから知識として入ったんだか、忍者風にファイアを連発している。
お前、相手が火の属性で意味がないってわかってるだろ・・?
「何で火にこだわるんだ?」
忍者のポリシーだから!!サンダー手に入ったらくれよっ。今度は『雷迅』するからっ♪」
聞いたらそう返ってきた・・。何でも尊敬する人が忍者だから、自分もそれを目指すそうだ。はぁ・・。
あ、ブリザド発見。
「それブリザド?・・なぁなぁ、お前も一緒に忍者やろ!水遁だ〜♪」
「・・はぁ?」
これ水じゃなくて氷なんだが・・。こいつ、俺も仲間に入れるつもりか?
「なっなっ、やろ〜〜♪」
猫なで声でキルアが目をきらきらさせながら言った。
俺は正直あんな恥ずかしいこと言うのは嫌だったが、空が後ろで睨んできてる。
クソッ、何であいつには逆らえないんだ??
「・・わかったよ。」
「やった♪じゃーさっそくあのラヴァアーリマンでやろー♪」
俺がしぶしぶながらも答えると、キルアは嬉しそうにして、犠牲者を定めた。
俺とキルアはアーリマンより少し離れた場所から同時に詠唱を始めた。同じセルキーだから詠唱時間は同じなんだよな。
「行くぜっ♪ブリザガにするから、言葉よろしく♪」
「はぁ?!」
ターゲットリングをあわせると、キルアが言った。俺は呆れかけたが、空が睨んでくるから仕方ない。えーと・・。
「水遁!『水鏡華の術』!!」
俺の言葉と同時に、ブリザガが咲いた。我ながらダサイネーミングだ・・・。

「いーじゃんいーじゃん、カッコいーじゃん!」
がくっ。思わず俺はそんな音を立ててこけそうだった。
キルアは気に入ったらしいが、いいか、アレ?
「お前、忍者に向いてるって!よし、一緒にニンジャマスター目指してがんばろーぜ!」
目をきらきらさせながら、俺の両手を握ってキルアが言った。空も大地も笑ってやがる・・・こいつらっっ!!
「よーし、楽しくなってきた!ばんばんいこーぜ!」
キルアが俺の手を引っ張って、どんどん先に進む。
くそっ・・踊り子とか言っといて、あのセルキー5☆(わかる方にはわかります)忘れてなかったな、空め・・!

・・そして俺はその後もキランダ火山をニンジャ風に攻略した。
キルアとは何故か息が合うのも、また奇妙な縁だな。

この後はもうない。いや、正確に言えば、キルアも入れて水かけ祭りをしたり、また忍者風にカトゥリゲス鉱山で「オークベルト」を手に入れた。
他にもシオンとポケット関連やキャンディリング、げっかびじん、イカサマダイス、ダブルハーケン、アイスブランド、きんのかみかざりを手に入れたさ。
・・・こうして思い返せばいろんなものを手に入れたもんだな。・・・それでも、セルキー5のリーダーに敵うことは決してないがな。
ま、とりあえず俺の旅はここで終わったんだ。文句は空に言ってくれ。
・・・ん、キルアとシオンが呼んでる。とりあえず、今はそっちに行くか。それじゃあな。




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